時を超えた愛~新選組と私~【完】
あたしは…。
“ガタンッ…!!”
ずっと会いたかった人…。
大好きな人…。
“女の子なら大歓迎”ってのにはイラッときたけど、思わず立ち上がると原田さんと目が合い、あたしを見て微笑んだ。
「…ふぇっ…」
その瞬間、泣き崩れた。
「ちょっ!莉世!?どうしたのっ?」
里美が慌てて顔を覗き込んできた。
もう嬉しすぎて言葉にならず里美の問いに答えることができなかった…。
その時だった。
「莉世、泣くなって」
見上げると、さっきまでステージに上がっていた原田さんが、あたしの頭を手でポンポンとしてくれた。
「は、らださんっ!」
あたしは抱き付いた。
周りに、みんながいるということを忘れて…。