時を超えた愛~新選組と私~【完】
2
屯所に着いたところで山崎は、あたしを降ろし
「こちらです」
と、先頭に立って案内してくれた。
やっぱり男の人って歩くの速いな、と思いながら必死に付いていくとチラッと山崎が、あたしを見た。
「……?」
不思議に思っていると急に歩くスピードが遅くなった。
もしかして、もしかしなくても、あたしに合わせてくれてる…!?
優しすぎる!!
山崎さん、惚れちゃうよー!
絶対、今顔赤いよ、あたしっ。
そう思いながら山崎の後を付いて歩いてるとある部屋の前で山崎が止まった。
そして
「連れて参りました」
その言葉に、あたしの体に緊張が走る。