時を超えた愛~新選組と私~【完】
「んじゃ、突然じゃなきゃいいんだな」
え?
なに言っちゃってんの!?
「ほら、目ぇ閉じろよ」
いやいやいや、ちょっと待ってよ!!
「土方さん…?」
「お前に拒否権なんざねぇ」
ちょっとー!
こんな時だけ鬼の副長にならないでよ!
絶対Sだよね。
ううん、ドSだよ。
「えっと…」
「目、閉じねぇんなら、もっと恥ずかしいことするぞ」
恥ずかしいことって何ですかー!?
閉じます!
閉じますとも!
ギュッと目を瞑った。
キスも嫌だけど、もっと恥ずかしいことは更に嫌!
あたしの前髪に土方さんの指が絡まる。
「バーカ。んな震えてる奴に接吻なんかできるか。寝るぞ」
そう言って、あたしに背中を向け静かに寝息を立てる土方さんだった。