時を超えた愛~新選組と私~【完】
早く行ってあげないと平助くんが、また被害に遭うと思ったあたしは急いで部屋を出た。
「土方さん莉世ちゃんに手出したの?」
「さぁな」
こんな会話が、されてるなんて知らずに。
あたしはみんながいる部屋の前にいた。
そしてゆっくりと深呼吸をした。
だって、この中には、きっともう原田さんもいる…。
「おはようございます!」
元気に挨拶をした。
みんなが“おはよう”と返してくれる。
そして平助くんが
「莉世、昨日は良く眠れたか?っつか何で左之さんとこで寝なかったんだ?左之さんに聞いても答えてくんねぇしさぁ」
原田さんをチラッと見ると原田さんは、あたしが開けた襖の隙間から外を見ていた。
「うんとー」
返事に迷ってると。
「全員揃いましたね。では、いただきましょうか」
山南さんの言葉に助けられた。