時を超えた愛~新選組と私~【完】
こうして原田さんと二人町に来た。
だけど後悔したのは来てすぐのことだった。
「原田はん次は、いつ来てくれはるの?」
甘えた口調の女たちが次々と原田さんの周りに集まり隣にいたあたしは、いつしか外されていた。
原田さんもニコニコしてるし。
あたし邪魔なのかな…。
そう思ったら動けなくなってしまい、あたしはその場に立ち尽くしてた。
どんどん原田さんが遠ざかっていく。
あたしが離れてることも気付いていない。
そんな時。
“ドンッ!”
人が、ぶつかってきた。
「あ、ごめんなさい」
とりあえず謝った。
なのに。
「んなとこに突っ立ってたら邪魔だろうが」
男が怒ってきた。
だから謝ったじゃん。
「良く見たら美人だな。オレと来いよ」
腕を引っ張られた。
…ってか良く見たらって何回目だろう。