時を超えた愛~新選組と私~【完】
「あら、そうなの?お似合いなのに」
「いやいや、原田さんは、あたしなんかよりお姉さんとのほうが、お似合いですよ」
自分で自分を苦しめた。
言っててツライ。
「あら、そう?でも私はね永倉さんみたいな人が好きなのよ?」
なんとっ!!
こんなキレイな、お姉さんが永倉さんを!?
「じゃぁ今度、永倉さんとお団子食べに来ますね!」
「あら、楽しみにしてるわ」
“そうそう”と、お姉さんはそう言って、あたしの耳元に顔を近付け
「原田さん莉世ちゃんのこと大事に思ってるわよ」
「えっ!?」
思わず聞き返した。
「だって原田さんが女の子連れてきたの初めてだもの」
そう笑って他の、お客さんのところへ行ってしまった。
「なんの話?」
「秘密です…」
原田さんに何の話か聞かれたけど“秘密”と言って教えなかった。