時を超えた愛~新選組と私~【完】
「……うん」
あたしは俯いた。
「オレらのことか…?」
平助くんは勘がいい。
「…うん」
「んー。莉世が悩むことないだろ!お前が無理矢理変えることなんてないって!」
そう言って平助くんは笑った。
「平助くん…」
「…んで?何で悩んでるんだ?」
「うん…。平助くんがね江戸に行くんだ」
悩んだけど少しずつ話すことにした。
「オレのことで悩んでたのか…?」
「うん…」
「そっか!すっげぇ嬉しい!」
平助くんはニカッと白い歯を見せ笑った。
「…え?」
「だってさ莉世がオレのことを思って悩んでくれたんだろ?それだけで十分だよ!」
平助くんは、ずっと笑っていた。