時を超えた愛~新選組と私~【完】
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沖田さんは縁側に座り俯いてた。
声を掛けようか悩んでいた時、土方さんが沖田さんの隣に腰を下ろした。
あたしは二人を見守ることにした。
「総司」
「土方さん…。僕、山南さんを斬っちゃったんです…」
「お前は、よくやったよ」
「手に感触が残ってるんですよ。いつも人を斬る時は感情なんて沸かないのに。人を殺すのが、こんなにツライなんて初めてなんです…」
「…総司、お前しばらく休め」
「休め…?休んだって、この感触は消えないんですよ!?」
「総司…」
あたしは二人の会話を、ただただ…見守ることしかできなかった。