時を超えた愛~新選組と私~【完】

あたしは、ある橋の上にいた。


その時


「莉世ちゃん?」


「あ、お姉さん」


原田さんが連れて行ってくれた団子屋の、お姉さんだった。


「そういえば名前言ってなかったわね。私は幸よ。幸って呼んでね。ところで、こんなところで何してるの?新撰組の誰かとは一緒じゃないの?」


「…あたし出てきたんです。だから、もう一人なんです…」


「…喧嘩でもしたの?」


「まぁ、そんな感じです…」


「そう…。それで、どこに泊まってるの?」


「えっと色んなところを転々と…」


「それならウチに来ない?」


「えっ」


「お金だって、そんなに持ってないんでしょ?」


< 93 / 140 >

この作品をシェア

pagetop