時を超えた愛~新選組と私~【完】
その頃、莉世は男達に連れられ山の奥へと向かっていた。
「この辺なら誰も来ないだろ。おい女、覚悟はできてんだろうな」
「いつでもどうぞ」
不思議と怖くなかった。
初めてを、こんな奴らに奪われるのは嫌だけど…大丈夫。
少し我慢すればいいんだから…。
でも何でだろう。
さっきから原田さんの顔が頭から離れてくれない。
だけど、もうあたしは新撰組には帰れない。
覚悟を決め目を閉じた。
それを見た男達も合図だと思ったのか唇を重ねてきた。
「………っ」
噛みついてやりたくなるくらい気持ち悪かった。