他人格的適合者(タジンカクテキテキゴウシャ)『短編』
撃った人を探す俺に、純一郎は笑いかけた。
「剣じいは、スナイパーです。そう簡単には、姿を…」
と説明していると、籠を提げ、ゴミを拾うよぼよぼの老人が、純一郎の横を通った。
「け、剣じい!」
純一郎は、目を丸くした。
当然、校門に自転車が入ってきた。
単なる生徒が、自転車で通学してきたのだ。
俺のそばを通り過ぎようとした刹那、
カルシウムが足りてない痩せっぽっちの剣じいの目が、光った。
振り返った時には、ライフルを構え……撃っていた。
「うわあ!」
自転車の前輪が外れ、生徒は転倒した。
それを確認すると、剣じいはその場から、いなくなっていた。
「お嬢様!ここは、危険です」
唖然とする俺を促して、
純一郎は校舎へと向かう。
「い、今のは…」
他人事ながら、何か納得できない俺に、純一郎は微笑みながら、
「危ないところでしたね」
俺は、理解した。
ここも異常なのだと。
「剣じいは、スナイパーです。そう簡単には、姿を…」
と説明していると、籠を提げ、ゴミを拾うよぼよぼの老人が、純一郎の横を通った。
「け、剣じい!」
純一郎は、目を丸くした。
当然、校門に自転車が入ってきた。
単なる生徒が、自転車で通学してきたのだ。
俺のそばを通り過ぎようとした刹那、
カルシウムが足りてない痩せっぽっちの剣じいの目が、光った。
振り返った時には、ライフルを構え……撃っていた。
「うわあ!」
自転車の前輪が外れ、生徒は転倒した。
それを確認すると、剣じいはその場から、いなくなっていた。
「お嬢様!ここは、危険です」
唖然とする俺を促して、
純一郎は校舎へと向かう。
「い、今のは…」
他人事ながら、何か納得できない俺に、純一郎は微笑みながら、
「危ないところでしたね」
俺は、理解した。
ここも異常なのだと。