他人格的適合者(タジンカクテキテキゴウシャ)『短編』
「お前に、一目惚れした…お嬢様は、お前にすべてを知って貰う為に…1日、体を交換したのだ」
真田は人差し指で、また眼鏡を上げた。
「お前は…もう逃げられない…。無駄なことだ。家にも、帰れない」
猫沢によって、椅子から解放された俺は、
真田に、没収されていた携帯を突き付けられ…家に電話するように促された。
仕方なく、電話をかけた…俺は愕然とした。
着信拒否になっていた。
「息子を…着拒否だと!?」
真田は別の携帯を渡す。
かかった。
「オカン…!?」
電話に出たオカンは、俺の声を聞くと、
「あんたとは、親子の縁を切ったはずよ!」
と言って、一方的に切られ…それから、何度かけても、電話はつながることはなかった。
「お前が…お嬢様である間…お嬢様が、お前だったのだ」
真田の言葉に、俺は目を見開きながら、茉莉を見た。
「何をしたんだ…」
たった1日で…。
「お前は…学校も退学になった…」
「ええ!?」
「お嬢様を舐めるな」
俺の目の前で、無邪気に回り続ける茉莉の…恐ろしさに、俺は背筋に悪寒が走った。
真田は人差し指で、また眼鏡を上げた。
「お前は…もう逃げられない…。無駄なことだ。家にも、帰れない」
猫沢によって、椅子から解放された俺は、
真田に、没収されていた携帯を突き付けられ…家に電話するように促された。
仕方なく、電話をかけた…俺は愕然とした。
着信拒否になっていた。
「息子を…着拒否だと!?」
真田は別の携帯を渡す。
かかった。
「オカン…!?」
電話に出たオカンは、俺の声を聞くと、
「あんたとは、親子の縁を切ったはずよ!」
と言って、一方的に切られ…それから、何度かけても、電話はつながることはなかった。
「お前が…お嬢様である間…お嬢様が、お前だったのだ」
真田の言葉に、俺は目を見開きながら、茉莉を見た。
「何をしたんだ…」
たった1日で…。
「お前は…学校も退学になった…」
「ええ!?」
「お嬢様を舐めるな」
俺の目の前で、無邪気に回り続ける茉莉の…恐ろしさに、俺は背筋に悪寒が走った。