◉◉◉ 俺たちはキチガイじゃねぇ!◉◉◉
ケーゴは運転しながら興奮し、ケーゴの車はいわゆる『暴走車両』状態だった。

追い越ししようと逆車線に突入したが、

目の前からトラックが出て来た。

正面衝突は避けたものの、目の前には怒りをあらわにし、

大型トラックがうねりをあげていた。

テルもケーゴにもそんな事は関係なかった。

目の前にいるのは『敵』でしかなかった。



ケーゴ『降りろコラァ!!』


テル『出て来いこの野郎!!』




誰の目から見ても彼らはDQNであった。

トラックの運転手はどけと言わんばかりに、ハイビームとクラクションで対抗する。

二人の怒号はさらに加速する、するとトラックから男は、飛び降りるように降りた。



『お〜い馬鹿ども!車どかしてくれん www?』


『?!』



ケーゴ『何?その声は?おいー!!北野じゃ〜ん!』


テル『北野〜?』


ケーゴ『何だよ何やってんの?トラック?どうしたの?』


北野『お前らが馬鹿みたいに正面に現れたんだろうが!こっち側は俺、優先ね!(笑)』


テル『だな。』



北野はやはり2人の悪友であった。

二人が乗るレクサスで気付いた北野は二人をおちょくっていたのである。

そんな事とはつゆ知らず二人は、喧嘩をしかけて来たので、

北野は嬉しくてしょうがないようだった。

彼もやはりドキュソだったのだ。三人は他の通行の邪魔など気にせず話し込んでいた。

その時だった


『おいコラァ〜!!』


3人が振り向くとそこには『ベントレー・コンチネンタルGT』

から『本物』らしき人物が怒り声をあげていた。

道路ではこの三人の再会に祝福するものは誰一人いるはずもなく、

そこにはヒーロー気取りの『 その筋 』の方達がいた。

しかし、3人ともその『本物』はどうでも良く、乗っている車だけに夢中だった。


テル『すっげぇな〜。』


ケーゴ『かっこいいなぁ〜』


北野『マッドだねぇ〜』



本物『おい!小僧!聞いてんのか?おまん、殺すぞ!』



車に目を輝かせていた三人の様子が一気に変わった。

『上等だ。』

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