男装少女の恋物語
「あ、政宗、おはよー」
「おはよう、葉瑠」
神楽坂 葉瑠(カグラザカ ハル)。
私が女だと知っていて、悩みを話せる唯一無二の親友だ。
「葉瑠、突然だが"上條 一"先輩という人をしっているか?」
「上條先輩?あのかっこいいことで有名なひとでしょ?その人がどうしたの?」
「今日、その人の足を踏んでしまってな……。お詫びに今日の昼おごることになったんだ。だから、一緒に昼食べられないんだ。」
今日の昼のことを伝えると……
「だ、だめだよ!あの人女遊びがすごいことでも有名なんだよ!?」
「問題ないよ。僕は男だからね。」
僕がそういうと葉瑠は小声で耳打ちしてきた。
「あんたね、女だってバレたらどうするの!?そんな女慣れしてるやつにはすぐわかっちゃうって!」
……そうなのかなぁ。
そんなこともないと思うけど。
実際、さっきもバレてなかったし。
「んー、気を付けるよ」
「うん、絶対に気を付けるのよ!」
と、ここでチャイムがなり、私たちはそれぞれの席へと戻った。
……女遊びがすごいのかぁ。
バレないようにしなきゃなー