男装少女の恋物語
「よかったねぇ、私が来て。」
「うん、助かったよ。」
葉瑠には礼をいい、家へ向かう。
…………………………
「ただいまー」
「お帰りなさい、政宗!」
家に入るとすぐに姉の香織がかけよってくる。
私は早々に姉にさっきのことを話した。
「うん、政宗が困ってるなら助けてあげるよ♪」
「ありがと、姉さんっ!」
やっぱり姉さんは優しい!
自慢の姉だしね!
『トゥルルルルル……』
感動に浸っているところに着信音。
誰だ、コノヤロー
「はい。」
『あ、政宗~?俺だよ、上條だよ。』
さっそくか!
どーせ海のことだろーけど。
答えは一つ。
断る! ですよ
『で、政宗ー。海のことなんだけど……』
(ホラ、やっぱり)
『政宗の姉さんも連れて来いよ!』
「は?姉さん?」
『あぁ、さっきあったんだけどさぁ、可愛いもんだから、一回一緒にヤってみたいと思ってな!』
(こいつ……、実の家族に向かって姉さんで遊ぶ宣言……!許すまじ!)
「ごめん、先輩。その日家族旅行なんですよ。すみません。」
『マジかよ!?……ちっ』
「舌打ちするなっての」
『だってよぉ…!』
「じゃあ、また今度!」
こうして平和に解決した。…………と思っていた。