忘れられない
歌っている内に
どんどんと
涙が流れた。
見守っていた
五年生を見ていると、
一人だけ、
私達の為に
泣きそうな顔を
しながらも
一緒に歌ってくれていた
子がいるのを見つけた。
もうどんどん
涙が
止まらなくなってしまった。
歌い終わると、
前にいた、
雪音が振り向いた。
「小緒梨!?
泣いてんの!?」
「ほえッ…
うっうんッ……」
「大丈夫!?」
「へへッ…うん!
大丈夫ッ!」
泣きながらも、
微笑んだ。