忘れられない
「弧成が
私の事
好きな訳ないでしょ!!
何、言ってんの!!」
私は、疑いを
晴らそうとした
だけなのに。
「嘘じゃねぇんだよ!!
好きじゃなかったら、
髪を馴々しく
触らねえんだよ!!
馴々しく、
肩にくっついて
こねぇんだよ!!!」
江口の声が
教室中に響いた。
「江口…
本気で
そう思ってるの
私と弧成が
付き合ってる
とでも、言いたいの」
「ああ…
そうだよ!!
そう
言いたかったんだよ!!!」
「ッ!!
……江口のバカ!!!」
そう言って、
教室を飛び出たのは
私だった。