キアギス 続
「こらっ!!!柚、紗月!!何をやっているんだ!!天界で見ていたがあまりにも意味不明な行動をしているから降りて来てしまったじゃないか!!」

「神様!?」

そう、そこには何故か神様が居た。

「また、魔法にかかったのか!?全く…。これで2回目だ…また、ダーテの元に送ってやろう」

神様がそう言うと、周りが街中では無く焼け野原になり、俺達は枯木の上に居た。

「あっ…」

「うわっ!!」

紗月が居た場所は木の細い枝の上だった。

それ故に魔法が解けたのと同時に枝が折れた。


人に幻覚を見せたりする魔法は魔法にかかっていると自覚する事で解けるのだ。

魔法にかかっている間は空中でも、屋根の上ならいられる。

魔法が解けたら落ちるけど…

「大丈夫?兄さん」

「あぁ、低い木だから」

「良かったよ」

「それより、ダーテのいる場所に送るぞ。大丈夫か?紗月」

「あぁ」

紗月は土を払いながら言った。

「ラーヌ(ワープ)」

「シアメリンカヲヨ・ミワ(力を抑えろ・柚)」

「うっ…くっ…」

ワープ等の魔法は移動させる人に魔力を送る。

しかし、俺は他人の魔力が身体の中に入ると自分の魔力が暴走してしまうのだ。

暴走すると、羽根が出たり、魔法が暴発したりと危険なのだ。

バサッ

羽根が出た。

「うわっ!!」

魔法が暴発し始めた。

あぁ、氷の魔法だ。

全てのモノを氷にする。

特級の魔法だ。

この魔法は特級の魔法であるが故に膨大な魔力を使う。

いっそ早く魔力が無くなれば良いのに…

そしたら、暴走が止まるのに…
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