キアギス 続
「柚!!何か付けてるのか!?俺の魔法が全部返されてる!!」

あっ…アクセサリー…

アクセサリーには、翡翠が付いている。

翡翠には、魔力を抑える力がある。

そして、魔力を抑えさせる魔法を無効化させる。

俺は翡翠のアクセサリーを外した。

「シアメリンカヲヨ・ミワ(力を抑えろ・柚)!!!」

「〜ッ!!」

声にならない痛みが襲う。

まるで、電撃を受けたようだ。

「ぁ…」

ドサッ

魔法の痛みや、魔力の膨大な消費等で俺は倒れてしまった。

「よし、紗月!!早く魔法陣の上へ!!」

「はい!」

紗月が魔法陣に乗ると魔法が発動した。



「着いた〜♪」

兄さんは元気一杯に言った。

「……ぅん…」

俺は魔力や体力が無くて死にそうなのに…

「大丈夫か?しかし、何でお前だけこうなるんだろうな?」

「さぁ?分からないけど、そんな事より死にそう…」

俺はしゃがんだ状態から立ち上がれずにいた。

「しゃーねぇな…『ハモムウリラエレサヲム(魔力を分け与えよ)』自分で回復出来るくらい魔力を残しておけ!!って言っても魔力の暴走を味わった事無いからわかんねぇけど…」

「そうだね。ごめん、気をつけるよ。紗月も、もうすぐする事になるよ?魔力の暴走…」

「えっ…」

「何でも無い。さぁ、ダーテを倒しに行こう♪」

「お…おしゃー!!戦いだ〜♪」

「兄さん、落ち着いて…」

俺達が着いた場所。

それは、エジプトを連想させる砂漠と灼熱の太陽しかない場所だった。

ダーテのいる街まで、兄さんの体力が続くかどうかが心配だ。

まぁ、とにかく俺達の旅は始まった。
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