キアギス 続
「『カラロ、ヌロスハア(雨よ、強くなれ)』」

「『サワナ゙ロ、コリスハア(身体よ、重くなれ)』」

二人は不気味に笑いながら言った。

「ヤベェ!!」

俺は二人の呪文を聞き、解除しようとしたが、解除系の魔法は柚が専門だった。

「クソッ!!『カラロ、ルラ(雨よ、止め)』」

しかし、雨は一行に止む気配がしない。

「駄目か…」

「〜ッ何なの貴方。全然本気じゃ無いじゃない!!本気出しなさいよ。じゃないと死ぬよ?死んでもいいの?」

燈は怒りが隠しきれない口調で言った。

「…良いよ。どうせ死んでたし…」

「なっ!!貴方死んでもいいの!!?正気?」

燈がそう言うと…

「燈!!…もう良いよ。柚一人でどうにかなるよ。早く殺して戻ろう」

碧が静かに言った。

「そう…ね…。という訳で死んでね」

その瞬間、二人の魔力が上がり、魔法の威力が上がった。

「……これで、死ねるなら…本望だ…」

紗月は魔力を一気に上がった。

そして、呪文無しで二人の魔法を破った。

「全力で来い。受けて立とう。それで死ななかったら柚の元へ連れてけ」

「………良い根性じゃん。殺してやる!!」

口では強気な口調だが内心ビビってりように見えた。

「『ウザヤヲルスリツキナサヤア、セルキロクサオ(我が魔力を吸い高まれ、セル召喚)』」

「『ウザヤヲルスリツキナサヤア、イリキロクサオ(我が魔力を吸い高まれ、イリ召喚)』」

「……(上級魔法じゃん。ヤベェ…。でも、イリもセルも俺の聖霊じゃん)」

「『タヌ゙シエソイテ(紗月を殺せ)』」

二人同時に言った。

『承知致した』

セル達はそう言って、襲い掛かって来た。

「セル、イリ。久しぶり。覚えてる?」

『……ぁ』

『元ご主人!!』

「思い出してくれて嬉しいよ♪さぁ、全力でおいで…♪」

『…分かりました。覚悟してください』

セルが半ば諦めたような口調で言った。

「来いっ!!!」
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