【短編】幼馴染達のとある1日


「だって、わざとだし」



「「………は?」」



「悪い虫が付かないように、わざと。」



まぁそのつもりがどうやらみーの部分を消した画像が出回っているらしいが。



「「………」」









『カズヤー!
今日クーポンあるからマック寄って帰らない?』



二人が何とも言えない顔をしていると、少しはなれたところから聞きなれた声が耳に響く。



「みー。
いいよ、べつに」



「よかったー!
じゃあ、行こっか」



「ん。

…じゃあ、また明日な」



「お、おう」
「またな」




クラスメイト二人が意味ありげに見てくるのには気づかないふりをして、俺はみーの話に相槌を打つ。









(モテるくせに自覚がない幼馴染を持つのも大変だ。)



おそらく何も気づいていないだろう、笑いながら今日の出来事を話す俺の幼馴染を見てこっそり、そう思うのだった。
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