【短編】幼馴染達のとある1日
「え、カズヤに?」
「そう!なにあげたらいいかな?」
「えぇー・・・」
カズヤの誕生日も今週となったある日の昼休み。
例によって今日も、私はクラスの女子に囲まれながらカズヤの話題を持ち出されて。
(いつも昼休みには幼馴染である私にクラスメートにカズヤの事を聞かれている)
「私に聞かれてもなぁ・・・。
てか、私も本人に聞いてみたけどべつにいらないって言われたし・・・」
ため息交じりにそう答えると、えー!と一様に皆悲痛の声を上げる。
ならば、と今度はカズヤの好みは?と聞かれるのだが、その質問は今日で五回目。
「好きなジュースはカルピス」
えーそういうことじゃなくて!
好みのブランドとかさぁ…
「あ、そういえば最近ジグソーパズルにはまってるって言ってたよ」
返事がぞんざいになってしまうのは許してほしいところである。