【短編】幼馴染達のとある1日
「うーん……どっちもかわいいなぁ…カズヤ、こっちの黒のトレンチコートと、緑のダッフルコート、どっちがいい?」
「どっちでもいい」
「あっ、うわーこれすごい可愛い!ちょっとちょっと、カズヤこれ試着してみて」
「あい」
「あのスカート可愛いなぁ…私も服買っちゃおうかなぁ…お母さんにちょっとお小遣いもらったし…」
「俺、前のいすで座ってていい?」
「うわ、こうしてみるとめっちゃ買ってるね」
あちらこちらの店で買った紙袋が私の左手と、カズヤは両手に持っていて、ガッサガッサと歩くたび音がする。
時計を見てみると、ちょうど12時半くらいだったので、
「そろそろご飯食べる?」
「うん。肉食いたい」
「えー私パスタ食べたい。
あっここバイキングあったしそこ行く?」
うんうん、とうなずくカズヤ。