【短編】幼馴染達のとある1日
ご飯エリアの、四階に上がり目当てのバイキングの店にむけて歩きつつ、人だかりが見えてげんなりと息をつく。
「うわぁ…結構並んでるなぁ…」
「俺は別に待ってもいいよ」
「じゃあ、名前書いてくるね」
入り口においてあった用紙に名前を書く。
私より前の人を見てみると、思ったより少なかったので待ち時間もそこまで長くは無いだろう。
カズヤのところまで戻ると、空いているいすに座ってぼーっとしていた。
やっぱり紙袋多いな……
「カズヤ。
名簿見てきたけど、待ってる人そこまで多くないっぽい。
あ、それとちょっとトイレ行くから私の荷物も見ててくれない?」
「わかった」
カズヤの隣の席にガサリ、と荷物を置いてトイレに向かう。
………うーん、相変わらず注目されてんなぁ、カズヤ。
離れてみると、よくわかる。
でもさっきまで私もその注目の中心にいたわけで……。
うう、頭が痛い。
知っている人がいなければいいけど。