それでもキミが好きだから…
★美依の恋★
ーみぃsideー
あーぁ…
結局、タクトの好きな人当てれなかった。
「みぃ~!」
「ん?どうした?華恋。」
「タクトの好きな人当てれた?」
「ううん。」
「そっかぁ…最後、誰って言ったの?」
「『華恋でしょ?』って言った。」
「はぁ!?私、バレー部辞めて帰宅部になったから運動部じゃないよ!?」
「あ!そうだった…だって、みんな教えてくれないから華恋なのかな?って思ったの。」
「はぁ…バカだね…」
「うん。本当に私、バカかも…」
「今、バカだって気づいたのか?」
「うん…。って、慎吾!?」
「タクトからみぃが当てれなかったって聞いたからバカだなーって思ってバカにしにきたのに自分で認めちゃってて面白くねーなぁ…」
「うわっ!ヒド!」
「でも、本当にもったいねーことしたな。みぃ。」
「え?」
「タクトの好きな人聞けるチャンスだったのにな。」
「う…ん。」
「ま、俺は知ってるからいいけど~」
「え?誰、誰?」
「ヒミツ~!」
そう言って慎吾は自席に戻って行った。
「ねぇ、華恋。慎吾って本当にからかいに来ただけだったのかな…?教えてくれるつもりマジでなかったかな…?」
「…うん。そうみたいだ…ね。」
慎吾…。
ヒントくらいはくれよ……