それでもキミが好きだから…

「放課後、各班のリーダーと副リーダーは総合活動室に集まって下さい。」

と放送がかった。

俺は副リーダーだから行かないといけないらしい。

俺は仕方なく総合活動室に向かった。

「1週間後の職場見学では、リーダーはーーーーーーーーーーーーーーーーーを、副リーダーはーーーーーーーーーーーーーーーーーをして下さい。」

「「「はーい」」」

やっと終わった……

今日は部活が休みだったから俺は真っ直ぐ家に帰った。

その時、

「タクト、一緒に帰ろう。」

と、声を掛けられた。

「な、何で!?!?」

俺はすっかり忘れていた。

元カノ、木乃香(このか)の存在を。

木乃香とは、4年生から6年生の中間辺りまで付き合っていた。

でも、俺がゆうらの事を好きになったからフッた。

俺はあの時の記憶がよみがえった。

『ねぇ、タクト。私よりゆうらちゃんのほうが好きになったの!?ねぇ、答えてよ!』

と、木乃香に言われた。

『ごめんな、木乃香。』

俺はそう言って別れた。

別れたはずなのに今ごろ何をしに来たんだ!?と思っていると

「ゆうらちゃん、彼氏できたんだってよ?だから、もう一回私と付き合ってよ!」

「ごめん、木乃香。それは無理だ。」

「何で!?何で私じゃダメなの!?」

「俺は、他に好きな人いるからムリ」

「どうせ、最近仲が良い、木下さんなんでしょ?もう、いい!どうなるか楽しみにしてな!」

そう言うと木乃香は走って帰って行った。

俺は、家に帰ってから考えた。

一体、木乃香はみぃに何をするつもりなんだ?

多分、ただの脅しだろうと思って寝た。

とにかく、職場見学が楽しみだ。
< 51 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop