それでもキミが好きだから…
「放課後、各班のリーダーと副リーダーは総合活動室に集まって下さい。」
と放送がかった。
俺は副リーダーだから行かないといけないらしい。
俺は仕方なく総合活動室に向かった。
「1週間後の職場見学では、リーダーはーーーーーーーーーーーーーーーーーを、副リーダーはーーーーーーーーーーーーーーーーーをして下さい。」
「「「はーい」」」
やっと終わった……
今日は部活が休みだったから俺は真っ直ぐ家に帰った。
その時、
「タクト、一緒に帰ろう。」
と、声を掛けられた。
「な、何で!?!?」
俺はすっかり忘れていた。
元カノ、木乃香(このか)の存在を。
木乃香とは、4年生から6年生の中間辺りまで付き合っていた。
でも、俺がゆうらの事を好きになったからフッた。
俺はあの時の記憶がよみがえった。
『ねぇ、タクト。私よりゆうらちゃんのほうが好きになったの!?ねぇ、答えてよ!』
と、木乃香に言われた。
『ごめんな、木乃香。』
俺はそう言って別れた。
別れたはずなのに今ごろ何をしに来たんだ!?と思っていると
「ゆうらちゃん、彼氏できたんだってよ?だから、もう一回私と付き合ってよ!」
「ごめん、木乃香。それは無理だ。」
「何で!?何で私じゃダメなの!?」
「俺は、他に好きな人いるからムリ」
「どうせ、最近仲が良い、木下さんなんでしょ?もう、いい!どうなるか楽しみにしてな!」
そう言うと木乃香は走って帰って行った。
俺は、家に帰ってから考えた。
一体、木乃香はみぃに何をするつもりなんだ?
多分、ただの脅しだろうと思って寝た。
とにかく、職場見学が楽しみだ。