それでもキミが好きだから…

ーみぃsideー

「もしも、水野木乃香(みずのこのか)って人に呼び出されても絶対に行くなよ!」

突然、タクトに言われた。

「うん、分かった。けど、何でいっちゃダメなの?」

「まぁ、いろいろあるからさ。とにかく、絶対に行くなよ!」

「は、はい!」

私は、タクトがあまりにも真剣に言うから気になってアヤに聞いてみた。

「アヤ~!」

「ん?どうした?」

「あのさ、タクトに水野木乃香さんに呼び出されても絶対に行くなよって言われたんだけど何でか分かる?」

「う~ん、よく分かんない。あ!そうだ、みぃ知ってた?その、木乃香とタクト付き合ってたんだよ?」

「え!?そうなの?知らなかった…」

「だから、もしかしたらそれが何か関係あるのかもよ♪」

「へー。ありがとう♪」

私は、それから急いでタクトの元へ行こうとした。

すると、

「水野木乃香ですが、木下さん、居ますか?」

と言う声が、ドアの前から聞こえた。

「はい。」

私が行くと、

「ちょっと、こっちに来てくれる?」

と、言われた。

「すみません。タクトに水野木乃香さんが来ても行っちゃダメだと言われているのでムリです。」

と、私が言った。

すると、木乃香ちゃんは

「どれだけ、木下さんの事守ってるのよ!」

と言って、1の3の教室に帰っていった。

一体なんだったんだろう?と思いながら座席に着いた。
< 52 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop