それでもキミが好きだから…

帰りに突然、

「みぃ、今日部活休みだろ?一緒に帰ろう?」

と、優太に言われた。

私は断る理由も無かったから

「良いよ」

と言った。

頑張って笑顔を作ったつもりだけどその笑顔は少し引きつっていたかもしれない…

一緒に帰っていると、

「最近、慎吾とタクトと仲良いよな。」

と、優太が言った。

「え?そんなに仲良くないよ?」

私は、なるべく動揺を隠すために下を向きながら言った。

「仲良いじゃん。ヤキモチやく位」

「でも、私が好きなのは優太だよ?」

「あ、ありがとう////」

優太は顔を赤くしながらそう言った。

しばらく歩いてから

「バイバイ」

と言って優太と別れた。

送っていくか?と言われたけど、私は首を横に振った。

これ以上、私に優しくしないで…

これ以上優しくされたら、私が辛くなるから…

私は、そう思いながら家へ向かった。
< 66 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop