それでもキミが好きだから…
「……大丈夫」
「ウソつき…大丈夫じゃないクセに…」
そう言ってタクトは私のことを抱きしめてくれた。
「ありがとう、タクト…」
「…うん」
『ガラガラガラ』
いきなり教室のドアがあいた。
「!?」
ドアのほうを見てみると
「…慎吾?」
「タクトとみぃって付き合ってたのか!?」
「「は?」」
「だって、誰もいない教室に2人でいたから…」
「私の彼氏は優太だってば!」
「そっか。ってか、何でみぃ泣いてんの?」
「え!?あ!まぁ、色々とありまして…ね?タクト。」
「え?あ、あぁ。」
「なんだよー!教えろー!」
それからずっと慎吾がしつこく聞いてくるから、私は全て慎吾にも教えた。
「あの時、ケガしてたんじゃなかったのか…」
「うん。」
「この事知ってんのって誰?」
「タクトと慎吾と私の家族だけ。だから、絶対にバラさないでよ!特に慎吾!」
「なんで俺だけ名指し!?」
「一番バラしそうだから」
「うわー、サイテーだ!英語19点女!」
「な、なによ!慎吾だって21点だったじゃない!」