それでもキミが好きだから…

俺は、みぃが『優太に勘違いされたくない』と言ったから廊下に隠れてみぃが呼びに来るのを待っていた。

すると、

「タクトー。もう、皆居なくなったよー」

と、みぃが呼びに来た。

俺は、

「おぅ」

と、返事をして教室に入った。

「……あの頃の事って?」

俺がためらいながらみぃに聞くとみぃは全てを俺に話してくれた。

みぃが病気だったという事を聞いてビックリした。

それが、バスケを辞めた理由だったのか…

そう思いながら聞いているといつの間にかみぃは泣きながら話していた。

俺は、みぃが俺に話してくれたせいで泣いてると思うと辛くなった。

「みぃ、大丈夫か?」

「…大丈夫。」

「ウソつき…大丈夫じゃないクセに…」

そう言って俺はいつの間にか、みぃを抱き締めていた。

一瞬驚いたような表情をしていたけどみぃは俺の大好きなあの笑顔で「ありがとう」と言ってくれた。

でも、本当はみぃから見れば付き合ってもいない男子から抱きしめられるなんて迷惑な話しだよな……

多分。

そう思っていると

『ガラガラ』

突然教室のドアが開いた。

「…慎吾?」

そこにいたのは、慎吾だった。

「タクトとみぃって付き合ってたのか!?」

「「は!?」」

「だって、誰もいない教室に2人でいたから…」

「私の彼氏は優太だってば!」

「そっか。ってか、なんでみぃ泣いてんの?」

「え?!あ。まぁ、色々とありまして…ね、タクト!」

「え?あ、あぁ。」

みぃ、突然俺に話し振るなよ…
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