狂奏曲~コンチェルト~

「それで、付き合うのかよ?」

 かすれたような声が出たと思う。
 かなめは首をかしげて、

「うーん……どうしようかな。付き合ってみるのも良いかもしれないね」

 その瞬間、俺はかなめの腕を引っ張っていた。

「いたっ、つばちゃん!?」

 俺はそのままかなめをベッドに押し倒した。

「つ、つばちゃん、どうしたのっ!?」

 かなめが不安そうに俺を見上げるけど、俺には何も映っちゃいなかった。
 真っ黒な視界の中、涙だけが、零れ落ちていた。

「つば……ちゃん?」
「愛してるのに……」
「え?」

 何も考えられなかった。
 かなめを手に入れたい。
 それ以外には、何も。

「俺はこんなにお前を愛してるのに!どうしてお前は俺を見ないんだよ!」
「つばちゃん……っ」

 俺は狂った感情のまま、かなめの足を押し開いた。

「やだっ、やめて!」
「愛してるんだ……」
「いやああっ」

 スカートがめくりあがり、むき出しになった純潔の砦。
 それを、俺の赤黒い欲望が陵辱する。

「やめてやめてっいやああっ」

 激しく抵抗するかなめを押さえつけ、俺は黒く染まった欲望を、かなめに押し付けた。
< 18 / 301 >

この作品をシェア

pagetop