激甘男子の愛し方


「よし、完成。うん、我ながら完璧。かわいくできたぞ」



まったく……



「本当に洸君は真子に甘いわね~。真子みたいな子なんてそこらへんにうようよいるわよ」



「なっ!お母さん!!」



『うようよ』って何よ!




いくら娘だからってそのセリフはないでしょ!




それにあたしだって自分のことくらいよくわかってるって。



普通の顔に。


普通のスタイル。



胸は少し大きい方だけど、そのせいで太って見えるからいいことなんて何もない。



ついでに頭も普通くらいだったらよかったのに……




頭は……恐ろしいくらいに悪い。



この高校だってすごくすごく勉強して入った。



といっても特別進学校ってわけじゃない。



だからなおさら頭のいい洸が、この高校に進学するなんて意外だった。




てっきり洸なら隣町の進学校に行くと思ってたから……



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