激甘男子の愛し方

このままで‐洸Side‐



「はぁ―……」


「朝からそんなため息つくなよ」



「そんなこと言ったって、出るもんは仕方ないだろ」



「飲み込め。我慢しろ」



酷い奴だ。



「今日は久々に普通に登校してきたかと思えば、席についたとたんにこれってどういうことだよ」



明良も『は―……』と深く息を吐いた。



「真子ちゃんと仲直りしたんじゃねぇの?」



「まぁ、元通りにはなったけど……」



元通りになったのは、俺たちの関係。



今まで通り、俺は真子を家族のように扱おうと決めた。



「じゃあなんでそんなため息ついてんだよ」



「なんでだろうな……。元の関係なのに……」



そこからは言葉にできなかった。





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