激甘男子の愛し方
「んんっ!!」
嫌がっても、俺はそれを許さず、真子にキスをし続けた。
――パシッ
っ……!
その瞬間、俺の頬にはしった鋭い痛み。
そして俺の瞳に映った、真子の泣き顔。
あぁ、久しぶりに真子の泣き顔を見たな。
真子のお父さんが亡くなって以来だろうか……?
「っ―……」
――バンッ
そのまま、真子は泣きながら部屋を出て行った。
「やっぱり俺には無理だったな……」
真子のお父さんとの約束を守るなんて……無理だった。
約束なんてなくても、俺は泣かしちゃいけなかったんだ。
だって……
――俺が心から愛している人なのだから。