激甘男子の愛し方
「だから、洸くんじゃなくて、あのPUREの息子に乗り換えてもいいと思うって言ってんの」
「……はあ!?」
住宅街だというのに、それさえ気にせず大声を出した。
「確かにさ、真子は洸くんに大切にされてるよ?でもその愛情は……あれじゃん?」
美知佳が言いたいことは分かる。
洸の愛は『家族愛』。
『恋愛』じゃない。
「だからちゃんとした『恋』を出来る相手を探してもいいんじゃない?」
「ちゃんとした恋……」
「うん。高校で普通に出逢って、恋に落ちる相手ってのをさ……」
確かに前はそう思っていた。
お母さんたちが出逢ったこの高校に入って、同じように素敵な恋を見つけたいと……
でもそんな期待とは裏腹に洸はあたしと同じ高校に入ってきて、過保護なのも相変わらずで……
そして、洸への気持ちを自覚した―……