激甘男子の愛し方
「それで何?さよならの挨拶にでも来たわけ?」
「バカ。そんなことの為に来るかよ。ほらよ、これ」
白い封筒をパシッと俺の手に手渡してきた明良。
「お前に頼まれてたやつ」
「お、取れたのか」
「これ譲り受けるの大変だったんだからな―」
「サンキュー」
手渡されて白い封筒を見て、ほんの少し笑みがこぼれる。
「お礼ははずめよ」
「はいはい」
適当な相槌を打つ。
「本当に感謝してるのかよ~」
「感謝してるって。これ欲しかったんだよ。でも人気ありすぎて取れなくて……」
「感謝しろよー。俺の姉貴のコネでやっと2枚回してもらえたんだからな」
「また今度なんでも奢ってやるよ」
今の俺には本当になんでも奢ってやってもいいくらい、明良に感謝していた。