激甘男子の愛し方


「じゃあトイレで……」



「やだ。他のお客さんに吐いてるとこ見られたくないもん」



やだって……



「個室で吐けばいいだろ?」



「それでもいや……。我慢するっ……うっ」



いやいや、それは無理だろ?



「園田様、お待たせしました。お部屋にご案内……」



ナイスタイミングで話しかけてきたコンシェルジュ。



「案内はいいんでそのカードキーだけください!」



「えっ、あ、はい」



少し困惑したままのコンシェルジュから半場無理やりにカードキーを受け取り、真子の肩を支えてエレベーターに向かった。



「真子、部屋まで我慢しろよ」



「部屋……?うんっ……」



苦しそうに顔を歪める真子。



本当はこんな風に部屋に連れて行くつもりはなかったのに―……


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