激甘男子の愛し方
過保護系男子*6
色ん感情-真子SIde-
「もうっ!離してっ!」
「……」
「ねぇってば!!」
さっきからギュッと掴まれたままの腕。
どれだけうったえても、その手は離れることはなく、学校を後にしてただひたすら歩き続ける。
そしてついた先は……
――チリン
「いらっしゃいませ」
甘い甘い香りをさせるPURE。
「あら、真子ちゃん来てくれたの?」
「え……名前」
「あっ、ごめんなさいね。順平から無理やり聞き出したのよ。この子ずっと犬っころしか言わなくてなかなか教えてくれなくて」
それはきっと教えないつもりじゃなくて、本当に犬っころと呼んでいたからなんですよ。