激甘男子の愛し方
そして……
――ガンッ
洸が大蔵君の頬を殴っている姿が目に入った。
「こ……う」
「真子、泣いて……」
あっ……
恐怖で流れた涙がまだ頬を伝っていた。
「っ!真子を泣かせやがって」
「ふっ、お前に言われたくねぇよ」
倒れこんでいた大蔵君が立ちあがって、バカにしたように洸に言い放った。
「確かに俺は真子を泣かせる最低なヤツだ。でも……真子を泣かせる奴はやっぱり許せねぇ」
ふわりと体が机から起こされ、そのまま温かい体温に包まれた。
あの……優しい体温に……