激甘男子の愛し方
「ここに来たかったの?」
「そう」
そのために、こんな風に旅行の計画をたててくれたの……?
「ありがとう……洸」
あたしの為にこんな遠くまで来てくれて……
「違うんだ。真子」
「え?」
「真子の為に来たんじゃない。俺の為に来たんだ」
洸の為……?
あたしの方に向き合って、そっと両手を握ってくる。
「真子、俺一度ここに来たことあるんだ。前に真子のお父さんに実家の話しを聞いてて」
「洸が?」
「その時にさ、真子のお父さんに挨拶をしに来たんだ」
「挨拶……?」
真剣な瞳から目を反らすことが出来ない。