激甘男子の愛し方


「真子のことを好きになって、そばにいたいからお付き合いを認めてください……って」



「っ……」



知らなかった。



洸がそんなことをお父さんに言ったなんて……



「お父さんが許してくれたかは分からないけどさ、その返事をもらう前に、今日はもう一つお願いをしに来た」



「え……?」



手を離して、墓前に視線をずらす洸。



「真子のお父さん、あの日の約束覚えてますか?」



あの日の約束……?



「『真子をよろしくね』って……」



お父さんがそんなことを洸にお願いしてたなんて……



「その言葉を聞いた時から、俺は真子を一生守って行こうと心に決めました。お父さんの代わりに……」



だから……



だから洸はお父さんのようにあたしのそばに居てくれたの……?




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