激甘男子の愛し方
チョコと犬っころ-順平SIde-
「真子は誰かしらにぶつかって危ないからほら。手を繋げ」
「もう!そんなドジしないから!早く帰るよ!」
廊下を歩いている俺の目に飛び込んできた、ある2人の光景。
相変わらずのバカップルだな……
そんな2人を冷ややかな目で見つめて、俺は廊下を歩き続ける。
そしてついた先は俺のお気に入りの場所。
――ガラッ
少し開けにくいドアを開けると、少し独特な香りが俺の鼻に届く。
調理部が活動しない今日は、俺の自由な部屋。
すぐに手を洗って、朝のうちに冷蔵庫にいれておいた材料を手に取る。
今日はガトーショコラでも作ろう。
卵を手に取り、完成構想を練る。