激甘男子の愛し方



「だって洸君本当にパパみたいで」



っ……



「そうですね。真子は娘みたいに可愛いですからね……」



……そう。



洸はパパが癌でこの世を去ってから、まるでパパのようになってしまった。



いじめっ子の洸なんて消えてなくなってしまったかのように―……



口は悪いけど、あたしを大切にしてくれてることは分かる。





「真子、ご飯食べ終わったら髪結んでやるよ」



「い、いいよ。別に……」



「いいから。俺が好きでやるんだからやらせろ」



「っ……」



命令口調なのに断れないのは、この綺麗な顔で言われるから。



断れるわけない……



だって、洸は整った綺麗な顔をしている。




きっと幼なじみなんかじゃなく、どこかで……




例えば、高校で出逢っていたらきっと一目惚れしてたほどのイケメン。




< 9 / 339 >

この作品をシェア

pagetop