激甘男子の愛し方
「だって洸君本当にパパみたいで」
っ……
「そうですね。真子は娘みたいに可愛いですからね……」
……そう。
洸はパパが癌でこの世を去ってから、まるでパパのようになってしまった。
いじめっ子の洸なんて消えてなくなってしまったかのように―……
口は悪いけど、あたしを大切にしてくれてることは分かる。
「真子、ご飯食べ終わったら髪結んでやるよ」
「い、いいよ。別に……」
「いいから。俺が好きでやるんだからやらせろ」
「っ……」
命令口調なのに断れないのは、この綺麗な顔で言われるから。
断れるわけない……
だって、洸は整った綺麗な顔をしている。
きっと幼なじみなんかじゃなく、どこかで……
例えば、高校で出逢っていたらきっと一目惚れしてたほどのイケメン。