あの日の空を見上げて
――『悠也(ゆうや)と海斗(かいと)がいなかったらちっとは楽だったのによー』





親父が立てないくらい酔っ払って俺達に散々怒鳴り散らした後
吐き捨てるように言った言葉





この言葉を聞いた途端目の前が真っ暗になった気がした。





それまでどんなに殴られても
どんなに罵られようと親父を嫌いになることは出来なかった。





それは昔幸せだったころ大きな手で頭を撫でてくれたあの温もりを覚えてるから…





心の中では俺達を愛してくれていていつかは優しかった親父に戻ってくれるとそう思っていたから…





でも存在を否定された瞬間
必死にしがみついていた希望さえも手をすり抜けて消えてしまった。






…………信じてたのに






俺はそのとき決めたんだ。





――『親父を一生許さない』と

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