ハレイロ
「もし、私が貴方に別れたいって言ったらどうする??」
君は、本当に残酷な質問をする。
「そしたら…」
「そしたら??」
「君が、僕を忘れないように、この世界の全てのものに、僕を残しておく。」
「そうすると、どうなるの?」
「ん~。わかんないけど、君の気持ちしだいでは、また僕のところに帰ってくることになる。」
「何それ。」
君は、呆れたように笑った。
ただ、あの時の笑顔が少し嬉しそうに見えたのは、僕の自惚れだろうか。
そして僕は、質問した。
「じゃあさ、もし、僕等二人がこのまま結ばれてさ、結婚して、子供作って…ってやっていく中で、君より先に僕が死んでしまったら、君はどうする??」
「…ヤな事聞くのね。」
「すんません。」
君はしばらく答えてくれなかったね。
諦めようと思ったときに、帰ってきた答えには、驚いた。
「今と同じように、空を見上げてるかな…?」
空…。
「僕は星になった感じ?」
「うん。おそらく。」
「それなら…」
そうして僕は君に優しキスをした。
「こんな感じで、瞬く星のようなくちづけをあげることにしよう。」
そういって君の顔を見ると
「バカッ。」
そういって、顔を赤らめる君を見た。