新創世録
天界の天使は、共通していることといえば皆背中に純白の翼を持っている。大きさ形は多少異なるが、基本的には同じである。
天使はいくつかの階級に分けられており、最も『天使』もその階級の中の一階級の名称に過ぎない。
正式には、天界の民衆は階級分けされていると言ったほうが正しいかもしれない。
天界に住む者は全員天使であり、数少ない優秀なものはさらに上の階級の称号を与えられるのだ。
天界の中心には城のように豪勢な神殿があり、そこに全ての創造主なる神が住んでいる。
その広大な敷地内には、警備から役人のものまで、上階級のものが住み、ミカエルもそのうちの一人だ。
彼は神に最も近い男であり、また、神も彼を最も信頼している。
ミカエルの仕事は主に天界の警備と天使の総督、それから神軍の統率である。
その温厚で慈愛に満ちた性格から、天界に住む者は皆ミカエルを尊敬し、慕っているのだ。