シュガーレスキス
1ヶ月以上もほとんど会ってなくて、お互い寂しい気持ちが限界になっていた。
私は彼がちゃんと自分の事を見ていてくれたのが分かって、ホッとしたと同時に涙が出た。
「菜恵が泣いたら俺がなぐさめる役になるだろ?本当はなぐさめて欲しいのは俺の方なんだからな」
そう言って、聡彦は優しく私を胸に抱き入れてくれた。
「ごめんね……」
「俺も悪かったよ。今回の事はお互い無しって事で流すのがいいと思ってさ……」
まだ鬼のように怒ってるかと思ったのに、聡彦は全くそういう気配を感じさせなかった。
「もう……、大事な人をなくしたくない」
私を抱きしめる腕に力が入る。
「聡彦……大事な人……って誰?」
彼はそれ以上何も言わないで、黙って私を抱きしめていた。
大事な人をなくしたなんて……初耳だ。
家族とか……身近な人の事なんだろうか。それとも恋人?
彼は自分の家族についてあまり語りたがらない。
弟さんが一人いるのは聞いた事があるけど、ご両親については何も言わない。
でも今、それを聞くのはためらわれる。
私は彼がちゃんと自分の事を見ていてくれたのが分かって、ホッとしたと同時に涙が出た。
「菜恵が泣いたら俺がなぐさめる役になるだろ?本当はなぐさめて欲しいのは俺の方なんだからな」
そう言って、聡彦は優しく私を胸に抱き入れてくれた。
「ごめんね……」
「俺も悪かったよ。今回の事はお互い無しって事で流すのがいいと思ってさ……」
まだ鬼のように怒ってるかと思ったのに、聡彦は全くそういう気配を感じさせなかった。
「もう……、大事な人をなくしたくない」
私を抱きしめる腕に力が入る。
「聡彦……大事な人……って誰?」
彼はそれ以上何も言わないで、黙って私を抱きしめていた。
大事な人をなくしたなんて……初耳だ。
家族とか……身近な人の事なんだろうか。それとも恋人?
彼は自分の家族についてあまり語りたがらない。
弟さんが一人いるのは聞いた事があるけど、ご両親については何も言わない。
でも今、それを聞くのはためらわれる。