シュガーレスキス
■第1章(5話)
5-1 エレベータ事件
SIDE 奈恵
企画と広報営業が一緒になって、製品の宣伝活動をする為に、合同接待みたいなものが行われるという噂を聞いた。
もちろんその仕事に私は一切関係なくて、もっぱら聡彦が忙しそうだな……という雰囲気だった。
「今お昼?食堂に一緒に行こうよ」
サラッとそう誘ってきたのは八木さんだ。
私のお昼休憩は今日は遅くて、もう12時半になっていた。
「八木さん、まだだったんですか?」
「うん。後藤さんが行くのを待ってた……って言ったら迷惑?」
どう見ても紳士が微笑んでいるように見えて、あの日の男性らしさを見せた彼とは思えない。
「いえ。最近お急がしそうですね」
「うん、合同接待の仕切りっていうか……司会みたいなのを頼まれてね」
八木さんはどちらかというと広報営業にいた方がむいている気がしていたから、そういう仕事をまわされるのも不思議じゃない。
聡彦もルックスは負けてないけど、何せあの人は無愛想過ぎる。
私と一緒の時ですら、笑うのはめずらしいぐらいだし。
企画と広報営業が一緒になって、製品の宣伝活動をする為に、合同接待みたいなものが行われるという噂を聞いた。
もちろんその仕事に私は一切関係なくて、もっぱら聡彦が忙しそうだな……という雰囲気だった。
「今お昼?食堂に一緒に行こうよ」
サラッとそう誘ってきたのは八木さんだ。
私のお昼休憩は今日は遅くて、もう12時半になっていた。
「八木さん、まだだったんですか?」
「うん。後藤さんが行くのを待ってた……って言ったら迷惑?」
どう見ても紳士が微笑んでいるように見えて、あの日の男性らしさを見せた彼とは思えない。
「いえ。最近お急がしそうですね」
「うん、合同接待の仕切りっていうか……司会みたいなのを頼まれてね」
八木さんはどちらかというと広報営業にいた方がむいている気がしていたから、そういう仕事をまわされるのも不思議じゃない。
聡彦もルックスは負けてないけど、何せあの人は無愛想過ぎる。
私と一緒の時ですら、笑うのはめずらしいぐらいだし。