シュガーレスキス
5-2 嵐を呼ぶ女 SIDE八木
SIDE八木
僕の失恋経歴を考えると、どう考えても自分が悪いらしい事は分かっている。
舘さんに逆恨みしてるのも筋違いだと分かっていて、それでも後藤さんがどうにか自分の手に落ちないかと考えてしまう。
こんな不安定な感覚の中、前上司の日下部由梨絵(くさかべゆりえ)課長が一時赴任してきた。
僕が資料館のチーフになったのは分かっていて、今は部署が違うけれど何だかんだと僕の動向をチェックされており、彼女の呼び出しで、いきなり仕事後に居酒屋に連れて行かれた。
彼女は酒豪で、いくら飲んでも顔色を変えずに淡々と飲む。
でも口はなめらかになり、僕はこのパターンで何度か彼女にはギャフンと言わされている。
今回もそのパターンなのか……ややげっそりしてしまう。
せっかく体調が戻ったところなのに。
「……八木くん。仕事はきちんとやってるみたいだけど、オフの不器用さは相変わらずのようね」
どこで情報を仕入れたのか知らないけど、彼女は僕が後藤さんに迫っているのを知っていた。
まあ、僕が彼女を好きだというのをわざと公に知れるようにしてるから、耳に入り安かったのは事実だ。
僕の失恋経歴を考えると、どう考えても自分が悪いらしい事は分かっている。
舘さんに逆恨みしてるのも筋違いだと分かっていて、それでも後藤さんがどうにか自分の手に落ちないかと考えてしまう。
こんな不安定な感覚の中、前上司の日下部由梨絵(くさかべゆりえ)課長が一時赴任してきた。
僕が資料館のチーフになったのは分かっていて、今は部署が違うけれど何だかんだと僕の動向をチェックされており、彼女の呼び出しで、いきなり仕事後に居酒屋に連れて行かれた。
彼女は酒豪で、いくら飲んでも顔色を変えずに淡々と飲む。
でも口はなめらかになり、僕はこのパターンで何度か彼女にはギャフンと言わされている。
今回もそのパターンなのか……ややげっそりしてしまう。
せっかく体調が戻ったところなのに。
「……八木くん。仕事はきちんとやってるみたいだけど、オフの不器用さは相変わらずのようね」
どこで情報を仕入れたのか知らないけど、彼女は僕が後藤さんに迫っているのを知っていた。
まあ、僕が彼女を好きだというのをわざと公に知れるようにしてるから、耳に入り安かったのは事実だ。