シュガーレスキス
好きという気持ちは、誰の力も借りずに勝手に変化し……そして自己主張をはじめる。
この事は最近の私の中で少しずつ芽生えている気持ちだ。
「愛」とは真逆に存在するこの利己的な気持ち。
「好き」という恋愛感情は、とんでもなく自分勝手なものだ。
どうしてだろう。
最初は顔を見るだけで良かったのに、そのうち心を通わせたくなる。
心が通うと、肌に触れてみたくなる。
最終的には、自分以外の異性に目線を送る事すら気になるようになって……どんどん世界は狭くなる。
相手を束縛し、自分以外の人間へ好意を持つ事を禁止する。
確かに、恋にはどんなかたちにしろ、必ず終わりがくる。
同じ人に同じエネルギーで好意を伝え続けるなんて……多分無理だ。
「人間の気持ちを力でコントロールするなんて、誰にも出来ない事さ。好きな気持ちなんて、どんな外圧がかかっても潰せないだろ。それと同じで、相手の心が自分から離れるかもしれないって事を受け止める覚悟が無い奴は恋愛する資格が無いと思ってる」
吸い終わったタバコを消して、如月さんはそのまま立ち上がった。
この事は最近の私の中で少しずつ芽生えている気持ちだ。
「愛」とは真逆に存在するこの利己的な気持ち。
「好き」という恋愛感情は、とんでもなく自分勝手なものだ。
どうしてだろう。
最初は顔を見るだけで良かったのに、そのうち心を通わせたくなる。
心が通うと、肌に触れてみたくなる。
最終的には、自分以外の異性に目線を送る事すら気になるようになって……どんどん世界は狭くなる。
相手を束縛し、自分以外の人間へ好意を持つ事を禁止する。
確かに、恋にはどんなかたちにしろ、必ず終わりがくる。
同じ人に同じエネルギーで好意を伝え続けるなんて……多分無理だ。
「人間の気持ちを力でコントロールするなんて、誰にも出来ない事さ。好きな気持ちなんて、どんな外圧がかかっても潰せないだろ。それと同じで、相手の心が自分から離れるかもしれないって事を受け止める覚悟が無い奴は恋愛する資格が無いと思ってる」
吸い終わったタバコを消して、如月さんはそのまま立ち上がった。